当院で行う7つの予防処置
まつうら歯科・こども歯科では、患者さまのお口の状態にあわせて、以下の処置を組み合わせて予防ケアを行っています。
① PMTC(プロフェッショナルクリーニング)
PMTCはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科衛生士が専用の機器・ブラシ・ゴム状のカップを使い、歯の表面に付着したバイオフィルムを機械的に除去するクリーニングです。
キッチンや浴室の排水口につくヌメヌメとした汚れ、あれがバイオフィルムに似た状態です。この膜は通常の歯ブラシでは崩せないため、プロによる機械的な清掃が必要です。
PMTCを受けた後は歯の表面がつるつるとなり、新たな汚れがつきにくい状態になります。3〜4ヶ月に一度の定期受診が、効果を維持する目安です。
② スケーリング(歯石除去)
スケーリングとは、歯の表面(歯ぐきの上)についた歯石を専用のスケーラーで除去する処置です。
歯石は歯垢(プラーク)が固まったもので、一度つくと自分では取り除くことができません。
歯石の表面は粗く、さらに細菌が付着しやすい状態になっているため、放置すると歯周病の進行を招きます。
歯石除去後は一時的にしみる感覚が出ることがありますが、通常2〜3日程度でおさまります。
③ SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
SRPはスケーリングをさらに深いところ、つまり歯ぐきの中(歯周ポケット内)に入り込んだ歯石や汚染された歯の根の表面までを除去・滑沢化する処置です。
歯周病が進行すると、歯ぐきの縁より下の部分にも歯石が付着します。この「縁下歯石」を取り除かなければ、歯周病の改善は難しいとされています。
歯周病治療の基本中の基本となる処置であり、まつうら歯科・こども歯科では歯周病の進行度に応じてSRPを適切なタイミングで実施しています。
歯周病が進行している場合は、歯周病治療ページもあわせてご覧ください。
④ フッ素塗布(むし歯予防)
フッ素は歯のエナメル質を強化し、むし歯菌が出す酸に溶けにくくする効果があります。フッ素塗布はお子様だけのものと思われがちですが、大人にも有効です。
加齢や歯周病によって歯ぐきが下がり、歯の根の部分が露出している場合、その部分は特にむし歯になりやすく、フッ素塗布による予防効果が期待できます。
3〜4ヶ月に1回の塗布が理想的な頻度です。
お子様の予防については小児歯科ページでも詳しくご説明しています。
⑤ 歯磨き指導
正しいブラッシングの方法を身につけることは、予防歯科の土台となります。
いくら定期的にクリーニングを受けても、日々のセルフケアが不十分では効果が半減してしまいます。
当院では染め出し液を使って磨き残しを可視化し、一人ひとりの歯並びや生活習慣に合わせた ブラッシング方法・補助用具(歯間ブラシ・フロスなど)をご提案しています。
⑥ 位相差顕微鏡検査(細菌の可視化)
位相差顕微鏡は、お口の中の歯垢を採取し、その中にいる細菌をリアルタイムで画面に映し出す検査機器です。
患者さんご自身が「自分の口の中に動く細菌がいる」という事実を目で見て確認できるため、歯みがきへの意識が大きく変わると好評をいただいています。
⑦ 唾液検査「シルハ(SillHa)」あなたのお口のリスクを数値化する
「毎日きちんと歯みがきをしているのに、なぜかむし歯になってしまう」
そういったお声をよくお聞きします。
むし歯や歯周病のなりやすさには、ブラッシングの習慣だけでなく、唾液の質と量が深く関わっています。
唾液には口の中を酸から守る力、細菌の増殖を抑える免疫機能、歯の再石灰化を促す働きなど、お口を守るための重要な役割があります。
しかしその働きは個人差が大きく、丁寧にケアしていても歯が弱い方がいる一方、多少のケア不足でも健康を保てる方もいます。
当院では口腔内環境測定システム「シルハ(SillHa)」を導入しています。歯の健康・歯ぐきの健康・口腔清潔度に関わる6つの項目を測定できます。
測定結果はレーダーチャートで視覚化されるため、ご自身のお口の状態を客観的なデータとして把握していただけます。
【シルハで測定できる6つの項目】
むし歯菌活性度
むし歯菌がどれだけ活発に活動しているかを示します。
数値が高いほどむし歯になりやすい環境です。
酸性度
お口の中がどれだけ酸性に傾いているかを測定します。
酸性度が高いほど歯の表面のミネラル成分が溶かされやすくなります。
緩衝能
食事などで酸性になったお口を唾液が中性に戻す能力です。
この力が弱いとむし歯のリスクが上がります。
白血球
歯ぐきに炎症が起きると増加します。
歯周病の進行サインとして機能します。
タンパク質
歯ぐきからの出血や細菌の増殖によって増えます。
歯周組織の炎症度の指標になります。
アンモニア
口腔内の細菌数と相関し、口臭リスクや口腔清潔度を示します。
【検査の流れ】
専用の洗口用水で10秒間口をすすいで吐き出し、その液を試験紙にスポイトで滴下して測定器にセットします。針を刺したりする必要はありません。
検査結果をもとに、担当の歯科衛生士がその方のリスクに応じたブラッシング指導・食生活のアドバイス・定期来院の頻度をご提案します。
「なぜ自分はむし歯になりやすいのか」の答えが、数値として明確になります。
これまで予防ケアを続けても効果を実感しにくかった方に、特におすすめの検査です。
※唾液検査は全てのむし歯治療、歯周病治療完了後に行います。