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若い人が総入れ歯になったときの心理状態とは。ひとりで抱えがちな気持ちに寄り添う|【まつうら歯科・こども歯科】あびこ駅徒歩3分|大阪市住吉区

若い人が総入れ歯になったときの心理状態とは。ひとりで抱えがちな気持ちに寄り添う

若くして総入れ歯になる方は、実は少なくない

「総入れ歯は高齢者のもの」というイメージが、若い方の気持ちをより重くしている

若くして入れ歯になった男性

総入れ歯と聞いて、多くの人がイメージするのは70代、80代のお年寄りの姿だろう。テレビのコントで入れ歯が飛び出すシーンを見て笑った経験がある人も少なくないはずだ。

だからこそ、30代や40代、時には20代で総入れ歯が必要だとわかったとき、心にまず訪れるのは「痛み」でも「不便さ」でもなく、なんとなく現実味がわかないという感覚であることが多いようだ。頭ではわかっていても、気持ちがゆっくりとしかついてこない。「本当に自分がそうなるのかな」という戸惑いが、しばらくの間、静かに続いていく。

歯科医院のブログを見てみると、若くして総入れ歯になった方への治療法の紹介や、費用、種類の解説はたくさん見つかる。インプラント、金属床義歯、保険診療との違い。どれも大切な情報だが、肝心の「そのとき、心はどう動くのか」「揺れる気持ちとどう付き合っていけばいいのか」について、やさしく書かれた記事は意外と少ない。この記事では、原因や治療の選び方から少し離れて、若い世代が総入れ歯になったときに感じやすい気持ちの動きと、その気持ちを少しでも軽くするためにできることを、ゆっくり整理していきたい。

若くして総入れ歯になる方は、実は少なくない

まず知っておいてほしいのは、若い方の総入れ歯は決して特別なことではないということだ。歯周病の進行、長年のむし歯、事故や外傷、生まれ持った体質など、原因は人それぞれで、その多くは自分の努力だけではどうにもならないことが関わっている。原因について詳しく知りたい方や、年代ごとにどんなケースが多いのかは「若い人の総入れ歯|30代・40代・50代の費用・種類・選び方」でまとめているので、よければあわせて読んでみてほしい。

ここで伝えたいのは、原因が何であれ「自分の管理が悪かったんだ」と、自分を必要以上に責めてしまう方が、若い世代には特に多いということだ。年配の方であれば「年齢のせい」で済ませられる部分が、若い方には「自分のせい」として重くのしかかってくる。この記事では、そんな気持ちの奥にある心の動きを、一緒にひもといていきたい。

気持ちは一直線には進まず、少しずつ形を変えていく

総入れ歯を受け入れるまでの心の動きは、多くの場合ひとつの直線ではなく、行きつ戻りつしながらゆっくり進んでいく。臨床心理の分野で知られる喪失体験の受容プロセス(否認、怒り、取引、抑うつ、受容という段階)は、大切な人を亡くしたときだけでなく、身体の一部を失う体験にも当てはまることがあると言われている。総入れ歯というのは、まさに「自分の歯」という、生まれてからずっと当たり前にあった身体の一部と向き合う体験であり、この視点で見ると、揺れ動く気持ちが少し理解しやすくなるかもしれない。

最初に訪れるのは「信じられない」という気持ち

「まさか自分が」という感覚が最初に訪れやすい。歯科医から総入れ歯が必要だと聞いても、しばらくは頭でわかっていても心が追いつかない状態が続く。セカンドオピニオンを求めて何件も歯科医院を回る方がいるのも、この時期によく見られる行動だ。これは治療への不信というより、もう少し現実と向き合う時間がほしいという気持ちの表れであることが多い。

少し落ち着いた頃にやってくる「なぜ自分だけ」という気持ち

現実を少しずつ受け止められるようになると、今度はもどかしさや「どうして自分が」という気持ちが顔を出すことがある。「同年代の友人は皆自分の歯で笑っているのに、なぜ自分だけ」という比較の気持ちは、SNSで他人の日常が見えやすい今の時代、以前よりも強く出やすい傾向にあるようだ。友人の結婚式で誰もが自然に笑っている写真を見て、自分だけ口元を隠して写っていることに気づき、少し落ち込んだという声も聞かれる。

見た目と機能、両方への不安がじわじわと押し寄せる

総入れ歯になることへの不安は、大きく分けて二つある。ひとつは「見た目」、もうひとつは「機能」への不安だ。

見た目の面では、話しているときに入れ歯だと気づかれないか、笑ったときに不自然に見えないかと、つい気になってしまう。特に恋愛関係にある相手や、これから交際を考えている相手に対して「いつ、どのタイミングで伝えたらいいのか」は、多くの方が悩むところだ。婚活の場面で歯並びの美しさが第一印象に影響するという調査結果もあり、若い世代ほどこの視線をより強く感じやすい状況にあるのかもしれない。

機能の面では、硬いものが噛みにくくなる、発音が少し変わる、味覚や温度を感じにくくなるといった日常の小さな不便さが、少しずつ積み重なっていく。友人との食事や会食の場をつい避けてしまうようになった、という話もよく聞かれる。これは単なる不便さというより、「人と食事を共にする」という、人間関係の身近な部分から少しずつ距離ができてしまうことにもつながりやすく、見過ごせないポイントだと思う。

誰にも相談できないという、静かな寂しさ

高齢者向けの入れ歯であれば、同世代の中に同じ悩みを持つ方が一定数いる。しかし若い世代の場合、身近に同じ経験をした人がなかなか見つからない。家族にも打ち明けられず、友人にも言えず、ひとりで抱え込んでしまう方も少なくない。この「相談できる相手がいない」という状況こそが、若い世代の総入れ歯における気持ちの負担を、年配の方以上に重くしている大きな要因だと言えるだろう。

自己肯定感が揺らいでしまうという、見えにくいけれど大切な影響

歯を失うという経験は、単に「噛みにくくなった」「見た目が変わった」という表面的な問題にとどまらず、自分自身をどう捉えるかという、もっと根っこの部分に影響することがある。自己肯定感とは、ありのままの自分を「大切な存在だ」と思える感覚のことを指すが、総入れ歯になったことをきっかけに、この感覚が少し揺らいでしまう方は少なくない。

「若いのに歯がボロボロな自分」という自己イメージが、仕事での自信のなさや、人前で話すことへの消極さ、写真を撮られることへの抵抗感といった形で、生活のいろいろな場面ににじみ出てくることがある。これは決して大げさな話ではなく、口元は人が他者とコミュニケーションを取る際に無意識に目を向けやすい部分だからこそ、そこへのコンプレックスは思っている以上に生活全体を小さく縮めてしまうことがある。

気持ちを少し軽くするために、できること

ここまで読んで、少し気が重くなった方もいるかもしれない。けれど、こうした気持ちは決して特別なものではなく、多くの方が通ってきた道であり、そこから少しずつ抜け出していく方法もちゃんとある。

まず、信頼できる歯科医師を見つけることが最初の一歩になる。 治療の技術だけでなく、不安な気持ちに耳を傾けてくれるかどうかは、思っている以上に大切だ。歯科心身症という言葉があるように、口の中の問題と心の状態は密接に結びついている。型を取って義歯を作るだけでなく、気持ちの負担にも寄り添ってくれる歯科医院を選ぶという視点を、ぜひ持ってみてほしい。

見た目に配慮した入れ歯を選ぶという選択肢もある。 保険診療の枠を超えれば、金属のバネが目立ちにくいタイプや、より薄く自然な装着感のタイプなど、選べる幅は年々広がっている。「入れ歯だと気づかれたくない」という気持ちに対して、実際に助けになる方法なので、具体的な種類や費用については「若い人の総入れ歯|30代・40代・50代の費用・種類・選び方」も参考にしてみてほしい。

同じ経験をした方とのつながりを探してみるのもいいかもしれない。 直接会う場でなくても、体験談を発信しているブログやSNSを通じて、「自分だけじゃないんだ」と感じられるだけで、寂しさはずいぶん和らぐことがある。

そして、もし必要であれば、心療内科や心療歯科など、心のケアに詳しい専門機関を頼ることをためらわないでほしい。 落ち込みが長く続き、日常生活がつらく感じられるほどであれば、それは気持ちの持ちようだけで解決できる範囲を超えているのかもしれない。専門家の力を借りることは、決して弱さの証明ではない。

パートナーや家族への伝え方について

恋人や結婚を考えている相手に総入れ歯であることを伝えるタイミングに悩む方は多い。結論から言うと、「隠し続けること」自体がじわじわとしたストレスになりやすいので、信頼関係が深まってきたタイミングで、誠実に伝えるほうが、結果的に心が軽くなったという声が多いようだ。伝え方としては、原因や経緯を落ち着いて話しつつ、「今は治療で日常生活に困っていない」という前向きな部分もあわせて伝えると、相手も受け止めやすくなる。もちろんタイミングに正解はないので、自分が納得できるペースで、ゆっくり進めていってほしい。

まとめ 若さゆえの気持ちの重さを、ひとりで抱えなくていい

若くして総入れ歯になるという経験は、身体の変化以上に、自己肯定感の揺らぎや寂しさといった気持ちの面での影響を伴いやすい。その背景には「総入れ歯は高齢者のもの」という社会的なイメージと、同世代に相談できる相手がなかなか見つからないという状況がある。

けれど、その気持ちは決して珍しいものではなく、多くの方が通ってきた道であり、時間をかけて少しずつ受け入れていくプロセスがあるのだと知るだけでも、心は少し軽くなるはずだ。信頼できる歯科医師や専門機関、同じ経験を持つ方とのつながりを頼りながら、焦らず自分のペースで向き合っていってほしい。

合わせて読みたい記事

原因や治療の選び方など、より実務的な情報を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

「若いのに入れ歯は恥ずかしい?」20代・30代・40代の原因・悩み・選択肢を歯科医師が解説

 若い人の総入れ歯|30代・40代・50代の費用・種類・選び方を歯科医師が解説

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の症状や治療方針については歯科医師にご相談ください。

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入れ歯の作製・使用にともなう一般的なリスク・副作用

・内容によっては自費(保険適用外)となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・入れ歯を固定するため、患者さまの同意を得てから残存歯を削ったり抜歯したりすることがあります。
・使用直後は、口腔内になじむまで時間がかかることがあります。
・事前に根管治療(神経の処置)や土台(コア)や被せ物(クラウン)の処置が必要となることがあります。
・入れ歯を装着していない時間が長いと、残存歯の傾きや損失、歯槽骨(歯を支える骨)の吸収などが起こることがあります。
・咬合が変化したり、固定源である残存歯が削れたり抜けたりした場合は、入れ歯の調整・修理が必要になることがあります。
・金属を使用する入れ歯では、金属アレルギーを発症することがあります。・使用方法などにより、破損することがあります。
・シリコン義歯は数年に1度シリコンの張り替えが必要になります。
・定期的な検診・メンテナンスが必要です

この記事は、まつうら歯科・こども歯科(大阪市住吉区我孫子)の歯科医師が監修しています。個々の症状や治療の適否については、直接ご来院の上ご相談ください。

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