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噛める入れ歯を作るために|入れ歯で噛めない原因と当院のこだわりを歯科医師が解説

「入れ歯を作ったのに、硬いものが食べられない」
「噛むたびに痛みが出て、結局柔らかいものしか食べていない」
「前の入れ歯と比べて、明らかに噛みにくくなった」
こうした悩みを抱えたまま、毎日の食事を我慢している方が少なくありません。
入れ歯は「噛めるもの」であるはずです。しかし現実には、作り直してもなかなか噛めるようにならないというケースが多くあります。
その原因のほとんどは、入れ歯そのものではなく、作り方の工程にあります。
精密な型取り・噛み合わせの設定・入れ歯の設計この3つが正しく行われることで、初めてしっかり噛める入れ歯が完成します。
このページでは、入れ歯で噛めない原因と、当院が「噛める入れ歯」を作るために大切にしている工程のこだわりを、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
入れ歯で噛めない・噛むと痛い原因
入れ歯で噛めない原因は大きく4つに分けられます。
1. 型取りの精度が不十分
入れ歯のフィット感は、型取りの精度によって決まります。歯ぐきの形を正確に再現できていないと、入れ歯と歯ぐきの間に隙間が生じ、噛む力が分散されてしまいます。
特に重要なのが「被圧変位量」という概念です。歯ぐきは噛んだときに沈み込む性質があり、その沈み込む量は場所によって異なります。この違いを考慮せずに型取りをすると、噛んだときに入れ歯が傾いたり動いたりして、痛みや不安定さの原因になります。
当院では、この被圧変位量の違いを型取りの段階から考慮した「選択的加圧印象」という方法を採用しています。支持域には適度な圧をかけ、痛みが出やすい部分や骨が尖っている部分には圧をかけないように調整しながら型を採ることで、噛んだときに安定する入れ歯を作ります。
→入れ歯の精密な型取りについての詳しい説明はこちらをご覧ください。
2. 噛み合わせが正確に設定されていない
噛み合わせのバランスが崩れていると、噛む力が特定の部分に集中し、入れ歯が傾いたり外れたりします。また、顎の高さが合っていないと、顎の筋肉が疲れやすくなったり、長時間食事をすることが辛くなったりします。
噛み合わせの設定は、単に上下の歯を合わせるだけではなく、顎の動きや筋肉のバランスまで考慮して行う必要があります。
3. 入れ歯の設計の問題
部分入れ歯では、どの歯にバネをかけるか・どこで入れ歯を支えるか・噛む力をどう分散させるかという設計が、噛みやすさに直結します。設計が不適切だと、特定の歯に過大な力がかかり続け、残っている歯の寿命を縮めることにもつながります。
4. 入れ歯の素材の問題
保険のプラスチック製入れ歯はたわみやすく、噛む力に対して変形が生じやすいという弱点があります。特に広範囲の欠損では、噛む力を分散できずに不安定になるケースがあります。金属床義歯はたわみにくく剛性が高いため、噛む力をしっかり受け止めやすい素材です。
当院が「噛める入れ歯」を作るために大切にしていること
被圧変位量を考慮した精密な型取り
当院では金属床義歯を中心に、精密な2段階の型取りを行っています。最初の型取りで患者さん専用のトレーを作製し、2回目の型取りでシリコーン印象材を使って精密に型を採ります。
この2回目の型取りで採用しているのが「選択的加圧印象」です。歯ぐきの場所ごとに加える圧力を調整することで、噛んだときに入れ歯が安定する形の型が取れます。
噛み合わせの丁寧な設定
当院では噛み合わせを複数回に分けて確認しながら記録することで、顎の動きや筋肉のバランスを正確に反映した入れ歯を作ります。場合によっては、精密な入れ歯を作るために既存の被せ物の調整や作り直しが必要になることもあります。
歯科医師と歯科技工士の密な連携
入れ歯専門の歯科技工士と連携し、型取りの情報・患者さんの状態・噛み合わせの細かなデータを共有しながら入れ歯を製作しています。完成後も調整を繰り返しながら、患者さんが「前より噛めるようになった」と感じていただけるまでサポートします。
噛みやすい入れ歯の素材比較
| 比較項目 | 保険の入れ歯(レジン床) | 金属床義歯 |
|---|---|---|
| たわみにくさ | たわみやすい | たわみにくい |
| 噛む力の伝わり方 | 分散しにくい | 安定して伝わる |
| 厚み | 厚め | 薄い |
| 熱伝導性 | 低い | 高い(食事がおいしく感じやすい) |
| 耐久性 | 普通 | 高い |
| 費用 | 保険適用 | 自費(396,000〜451,000円・税込) |
よくある質問(FAQ)
Q. 入れ歯でどんな食べ物が食べられますか?
入れ歯の精度や状態によって異なりますが、適切に作製・調整された入れ歯であれば、多くの食べ物を食べることが可能です。ただし天然の歯と比べると噛む力は劣るため、最初は柔らかいものから始め、徐々に慣れていくことが大切です。
Q. 入れ歯で噛めないのは慣れの問題ですか?
慣れで改善するケースもありますが、型取りの精度や噛み合わせ・設計に問題がある場合は、慣れても解決しません。「何ヶ月経っても噛みにくい」「噛むたびに痛い」という場合は、入れ歯の状態を確認することをお勧めします。
Q. 何度作り直しても噛めるようにならないのですが。
型取りの方法や噛み合わせの設定、設計のどこかに問題がある可能性があります。当院では他院で作られた入れ歯でも現状を確認した上で、改善策をご提案します。まずは無料相談をご利用ください。
Q. 金属床義歯にすると噛みやすくなりますか?
金属床義歯はたわみにくく剛性が高いため、噛む力をしっかり受け止めやすい特性があります。保険の入れ歯で噛みにくさを感じていた方が、金属床に変えて改善したというケースは多くあります。ただし素材だけでなく、型取りや噛み合わせの設定も重要です。
Q. 入れ歯を作るとき、型取りは何回ありますか?
保険の入れ歯は通常1回(場合により2回)ですが、当院の金属床義歯では精度を高めるために必ず2回の型取りを行っています。患者さんの手間は増えますが、「噛める入れ歯」を作るための大切な工程です。
まとめ
入れ歯で噛めない原因は、型取りの精度・噛み合わせの設定・設計・素材の4つに集約されます。どれか一つが欠けても、快適に噛める入れ歯は完成しません。
「何度作り直しても噛めるようにならない」「噛むたびに痛くて食事が楽しめない」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。当院で取り扱っている入れ歯の種類・費用については、入れ歯治療ページでまとめてご確認いただけます。
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write:2025.2.20
rewrite:2026.4.30
この記事は、まつうら歯科・こども歯科(大阪市住吉区我孫子)の歯科医師が監修しています。個々の症状や治療の適否については、直接ご来院の上ご相談ください。




