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入れ歯と差し歯の違いは?|【まつうら歯科・こども歯科】あびこ駅徒歩3分|大阪市住吉区

入れ歯と差し歯の違いは?

「歯が欠けた」「歯がグラグラする」というとき、頭に浮かぶのが「差し歯にするのか、入れ歯になるのか」という疑問だと思います。結論から言うと、この2つはどちらか好きな方を選べるものではなく、歯の根(歯根)が残っているかどうかによって、あらかじめ選べる治療法が決まってしまいます。

この記事では、入れ歯を専門に扱う歯科医師の立場から、入れ歯と差し歯の違いと、自分自身でどこまで判断できるのか、そして差し歯が難しいと言われた場合に次にどうすればよいかを解説します。

結論を先に

入れ歯と差し歯、どちらになるかは好みで選べるものではなく、歯の根(歯根)が残っているかどうかで決まります。歯根が残っていれば差し歯、歯根ごと失っていれば入れ歯(またはブリッジ・インプラント)が選択肢になります。最終的な判断はレントゲンでの確認が必要です。

結論:分かれ道は「歯の根」が残っているかどうか

差し歯は、歯の頭の部分(歯冠)を虫歯や事故で失っても、歯の根がしっかり顎の骨の中に残っている場合に選べる治療法です。土台(コア)を立てて、その上に人工の歯冠を被せます。

一方、入れ歯は歯の根ごと失ってしまった場合に選ばれる治療法です。歯ぐきの上に人工の歯を乗せ、取り外しできるようにします。歯の根が残っていなければ、差し歯という選択肢自体が存在しません。

つまり「差し歯にしたいけれど入れ歯は嫌だ」という希望があっても、歯根の状態によっては選べないことがあるという点を、まず押さえておいてください。

差し歯とは

差し歯は、次のような状態の歯に適用される治療です。

  • 虫歯や外傷で歯の頭の部分を失っているが、歯の根は健康な状態で残っている
  • 根の中の神経の治療(根管治療)が完了している、または完了できる見込みがある
  • 残っている歯根が、土台を支えられるだけの強度を保っている

歯根に土台を立て、その上からセラミックや金属などでできた人工の歯冠を被せることで、見た目も噛む機能もほぼ元の歯に近い状態まで回復できます。固定式のため、入れ歯のような着脱の手間もありません。

土台には、金属で作る方法と、白いグラスファイバー素材で作る方法があります。歯根が割れるリスクを抑えられることや、金属アレルギーのリスクを避けられることから、グラスファイバー製の土台(ファイバーコア)を選ばれる方も増えています。ファイバーコアは2016年に保険適用となりましたが、日本補綴歯科学会の診療指針では、歯ぐきの境目より深い部分にまで歯質の欠損が及んでいる症例では使用を避けるべきとされており、どのような歯にも使える万能な選択肢というわけではありません。土台の材料によって費用も変わるため、事前に確認しておくと安心です。

入れ歯とは

入れ歯は、歯を根ごと失った部分に使う治療で、大きく分けて2種類あります。

  • 部分入れ歯:一部の歯を失った場合に、残っている歯にバネなどで固定する入れ歯
  • 総入れ歯:すべての歯を失った場合に、歯ぐき全体で支える入れ歯

差し歯と違い、歯根が全く残っていない状態でも、また複数の歯を失っている場合でも対応できるのが入れ歯の特徴です。取り外しができるため、就寝時に外して休ませることができる一方、装着直後は異物感を覚える方もいらっしゃいます。入れ歯の素材や設計による違いをさらに詳しく知りたい方は、入れ歯の種類について徹底解説した記事をご覧ください。

比較表でみる違い

比較項目 差し歯 入れ歯
前提条件 歯根が残っている 歯根がなくても可
固定方法 土台に接着(固定式) 歯ぐきに載せる(取り外し式)
適応範囲 歯根がある歯のみ、狭い 欠損の本数・状態を問わず広い
見た目・噛み心地 ほぼ元の歯に近い 素材・設計により差が出やすい
治療のやり直し 一度土台を立てると後戻りしにくい 比較的やり直しがしやすい
概算費用(保険) 数千円〜1万円台 数千円〜1万円台
概算費用(自費) 8万〜15万円程度 10万〜50万円程度

費用はあくまで目安であり、土台の状態や素材、欠損の本数によって大きく変動します。保険が適用される場合とされない場合の違いについては、別記事で詳しく解説する予定です。

自分で判断できる?セルフチェックの限界

「歯根が残っているかどうか、レントゲンを撮らなくても自分で分かる方法はありますか」というご質問をよくいただきます。ある程度の目安はお伝えできますが、正直にお伝えすると、最終的な判断は歯科医院でのレントゲン撮影なしには行えません。

差し歯が検討できる可能性がある目安

  • 歯の頭の部分だけが欠けていて、歯ぐきから根らしきものが見えている
  • 痛みがほとんどなく、グラグラした揺れも小さい

入れ歯が必要になっている可能性がある目安

  • 歯が根元からグラグラと大きく揺れる
  • 歯ぐきの中で炎症が続いている、強い痛みがある
  • すでに歯が抜け落ちてしまっている

ただし、見た目には根が残っているように見えても、歯根の内部で炎症が進んでいたり、根が割れていたりして、実際には保存できないケースも珍しくありません。逆に、グラグラして不安に感じていても、専門的な治療で歯根を残せる場合もあります。自己判断で決めつけず、一度レントゲンで確認することを強くおすすめします。

差し歯が難しいと言われたら、次に検討する選択肢

歯科医院で「歯根が残っていないので差し歯は難しい」と言われた場合、次に検討する治療法は「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つになります。それぞれ、外科手術の有無や、周囲の健康な歯への影響、治療のやり直しやすさが異なります。3つの治療法をどう選べばよいか俯瞰して知りたい方は、入れ歯・ブリッジ・インプラントを徹底比較したガイド記事をご覧ください。中でも、健康な歯を削ることへの抵抗からブリッジと入れ歯で迷っている方は、入れ歯とブリッジの違いを比較した記事もあわせて参考にしてください。

よくある質問

Q. 差し歯にした歯が、また歯根から抜けてしまうことはありますか? 土台を立てた歯根であっても、虫歯や歯周病、強い噛む力の負担によって、将来的に抜歯が必要になることはあります。その場合は、あらためて入れ歯やブリッジ、インプラントを検討することになります。

Q. 前歯は差し歯、奥歯は入れ歯というように、部位によって治療法を分けることはできますか? 可能です。歯根が残っている歯には差し歯を、根から失っている部分には入れ歯やブリッジを、というように部位ごとに異なる治療法を組み合わせることは一般的に行われています。

Q. 差し歯と入れ歯、どちらが長持ちしますか? どちらも土台や設計、日々のお手入れによって寿命は大きく変わるため、一概にどちらが長持ちするとは言えません。歯根がしっかり保存できる状態であれば差し歯は長期間機能しますが、根自体に問題がある場合は再治療が必要になることもあります。

Q. レントゲンを撮らないと、本当に何も分からないのでしょうか? 歯ぐきから見える範囲だけでは、根の内部の状態(ひび割れや炎症の広がり)までは判断できません。痛みがなくても内部で進行しているケースもあるため、正確な治療方針を決めるにはレントゲンによる確認が欠かせません。

まとめ

入れ歯と差し歯は、優劣で選ぶ治療法ではなく、歯根が残っているかどうかによって選べる選択肢があらかじめ絞り込まれます。見た目だけで自己判断せず、レントゲンでの確認を経てから治療方針を決めることが、後悔しない選択につながります。

まつうら歯科・こども歯科の入れ歯専門外来では、歯根の状態を丁寧に確認したうえで、差し歯が難しい場合の入れ歯・ブリッジ・インプラントまで含めてご提案しています。大阪での入れ歯の無料相談も行っておりますので、判断に迷われている方はお気軽にご相談ください。

write:2026.9.14

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