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入れ歯の匂いの原因と対策|イボベースなど素材で防ぐ方法|【まつうら歯科・こども歯科】あびこ駅徒歩3分|大阪市住吉区

入れ歯の匂いの原因と対策|イボベースなど素材で防ぐ方法

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入れ歯の匂いが取れない本当の理由。原因と正しい対策、素材選びまで徹底解説

「入れ歯を外した瞬間、家族に顔をしかめられた」

「毎日洗っているのに、なぜかツンとした臭いが消えない」

こうした悩みを抱えている人は、実はかなり多いものです。

入れ歯の臭いは単なる清潔感の問題にとどまらず、口臭となって対人関係にも影響を及ぼしかねません。

この記事では、入れ歯が臭う根本的な原因を歯科的な視点から整理したうえで、今日から実践できる正しいお手入れ方法、そして意外と見落とされがちな「入れ歯の素材そのもの」による違いまで、順を追って解説していきます。後半では、義歯床用レジンとして歯科医院・歯科技工所で採用が進んでいるイボクラール社の「イボベース(IvoBase)」についても触れます。素材の性質が匂いの発生にどう関わってくるのか、参考にしてみてください。

入れ歯はなぜ臭うのか。5つの主な原因

入歯を清潔にする

まず押さえておきたいのは、入れ歯の臭いは「不衛生さ」だけが原因ではないという点です。原因は大きく分けて次の5つに整理できます。

1. プラーク(歯垢)や食べかすの付着 入れ歯にも天然の歯と同様に、細菌の塊であるプラークが付着します。歯磨き粉で普通の歯ブラシを使って磨くだけでは表面の汚れは落ちても、細かい凹凸に入り込んだ汚れまでは取りきれません。この汚れが時間とともに雑菌のエサとなり、臭いのもとになります。

2. 入れ歯用の素材が持つ「吸水性」 保険診療で使われる一般的な入れ歯は、レジン(アクリル樹脂)という材料でできています。このレジンは顕微鏡レベルで見るとごく小さな穴が無数にあいており、唾液や口腔内の水分を吸い込む性質を持っています。この微細な穴に細菌や色素が入り込むと、通常のブラッシングでは除去しきれず、臭いが染み付いたような状態になってしまうのです。「洗っても洗っても臭う」と感じる人の多くは、この吸水性が影響しています。

3. 洗浄剤を使わず、水洗いだけで済ませている 入れ歯は毎食後に外して洗うのが理想ですが、忙しさから水洗いだけで済ませてしまうケースは少なくありません。洗浄剤には殺菌成分が含まれており、目に見えない菌まで分解してくれます。これを省略すると、菌が増殖するスピードに掃除が追いつかなくなります。

4. 就寝中も入れ歯をつけたままにしている 夜間は唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥しやすくなります。乾燥した状態は細菌が繁殖しやすい環境であり、入れ歯をつけたまま眠る習慣がある人ほど、朝の臭いが強くなる傾向にあります。

5. 入れ歯そのものの経年劣化 どんなに丁寧に手入れをしていても、レジンは年数が経つにつれて微細なひび割れや変色が進みます。表面が劣化するとさらに汚れが入り込みやすくなり、洗浄剤でも落としきれない臭いへとつながっていきます。

「洗っているのに臭う」人が見落としがちなポイント

多くの解説記事では、ここまでの原因と、ブラッシングや洗浄剤といった対策がセットで紹介されています。もちろんそれらは基本として欠かせません。ただし実際に歯科技工の現場では、原因3〜4の「お手入れの仕方」だけでなく、原因2で触れた「素材そのものの吸水性」が、臭いの再発しやすさを大きく左右することが分かっています。

つまり、どれだけ丁寧にお手入れをしていても、使っている入れ歯の素材によって「臭いの染み付きやすさ」には差が出るということです。ここが見落とされがちな、もうひとつの重要な視点です。

素材による違い。イボクラール社「イボベース」に見る低吸水性の意味

入れ歯の土台となる部分(義歯床)に使われるレジンには、実は複数の種類があります。中でも、スイスの歯科材料メーカーであるイボクラール社が展開する「イボベース(IvoBase)システム」は、従来の常温重合レジンと加熱重合レジン、それぞれの長所を組み合わせた義歯床用レジンとして、多くの歯科技工所で採用されています。

イボベースには「ハイブリッド」と「ハイインパクト」という2種類の材料があり、あらかじめポリマーとモノマーが計量されたカプセルタイプになっているのが特徴です。これにより、常に安定した品質で重合でき、重合後に残る未反応のモノマー量も少なく抑えられます(イボクラール公式サイト「IvoBase system」製品ページより)。

臭いという観点で注目したいのは吸水度の数値です。イボクラール社が公開している製品資料によると、義歯床用レジンの国際規格(ISO基準)では吸水度32μg/mm³以下と定められているのに対し、イボベースのハイブリッドは22.8μg/mm³、ハイインパクトは21.6μg/mm³と、規格の基準を大きく下回る数値が示されています。溶解度についても同様に、規格基準の8.0μg/mm³に対して0.1μg/mm³未満というデータが公開されています(出典:Ivoclar「IvoBase System 新しい義歯床製作システム」公式カタログ)。

吸水性が低いということは、レジンの内部に唾液や色素、そしてそれに伴う細菌が入り込みにくいということを意味します。表面がなめらかで緻密な構造を保ちやすいため、汚れそのものが付着しにくく、結果として日々のお手入れの効果も出やすくなります。「毎日きちんと洗っているのに臭いが取れない」という悩みを持つ方にとって、義歯床の素材選びは、洗浄方法の見直しと同じくらい重要な選択肢だといえるでしょう。

なお、イボベースは歯科医師・歯科技工士が入れ歯を製作する際に選ぶ材料であり、患者本人が薬局などで購入できるものではありません。また、イボベースを使った入れ歯は健康保険が適用される保険診療の対象外で、自由診療(自費診療)として扱われる点にも注意が必要です。保険診療の入れ歯に比べて費用は高くなりますが、その分、吸水性の低さによる臭いの付きにくさや、耐衝撃性・耐久性の高さといったメリットを得られます。費用と使用感を天秤にかけたうえで、通院先の歯科医院に「イボベースのような低吸水性の自由診療素材を扱っているか」を相談してみるとよいでしょう。

今日からできる、入れ歯の臭い対策

素材の話に加えて、日々のお手入れも当然欠かせません。基本の対策を整理しておきます。

  • 毎食後に外して洗う:流水で食べかすを落としたうえで、専用の入れ歯ブラシを使って表面と裏側の両方を丁寧に磨きます。普通の歯磨き粉は研磨剤が強く、レジン表面に細かい傷をつけて汚れが入り込みやすくなるため避けましょう。
  • 1日1回は洗浄剤に浸ける:入れ歯用の洗浄剤には除菌・消臭効果があり、ブラッシングだけでは落としきれない菌や色素の分解に役立ちます。就寝前に浸けておく習慣をつけると効果的です。
  • 就寝中は外す:口腔内の粘膜と入れ歯の両方を休ませることで、乾燥による細菌繁殖を防ぎます。外した入れ歯は乾燥させず、水または洗浄液に浸けて保管します。
  • 定期的に歯科医院でチェックを受ける:自宅でのお手入れだけでは対応しきれない劣化や、目に見えない部分の汚れは、歯科医院でのクリーニングで解消できます。半年に一度を目安に受診するのが理想です。

まとめ

入れ歯の臭いは、プラークの付着や洗浄不足といった日々の習慣に加えて、レジンという素材が持つ吸水性という、見落とされやすい要因が絡み合って発生します。まずは毎食後のブラッシングと洗浄剤の活用という基本を徹底したうえで、それでも臭いが気になる場合は、イボベースのような低吸水性の義歯床用レジンへの切り替えを歯科医院に相談してみるのも一つの選択肢です。ただしイボベースは自由診療となり保険は適用されないため、費用面も含めて歯科医師とよく相談したうえで検討することをおすすめします。臭いの悩みを我慢し続けるのではなく、原因を正しく理解し、自分に合った対策を選んでいきましょう。


参考文献・出典

  • Ivoclar「IvoBase System 新しい義歯床製作システム イボベース システム」公式カタログ(ivoclar.com)
  • Ivoclar「IvoBase system | Denture Base Material」公式製品ページ(ivoclar.com/ja_jp)
  • 義歯床用レジンの吸水度・溶解度基準:ISO(国際標準化機構)規格

※本記事中の数値・製品情報は執筆時点でのメーカー公開資料に基づいています。仕様は改訂される場合があるため、実際の治療・素材選定にあたっては歯科医院で最新情報をご確認ください。

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入れ歯の作製・使用にともなう一般的なリスク・副作用

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・入れ歯を装着していない時間が長いと、残存歯の傾きや損失、歯槽骨(歯を支える骨)の吸収などが起こることがあります。
・咬合が変化したり、固定源である残存歯が削れたり抜けたりした場合は、入れ歯の調整・修理が必要になることがあります。
・金属を使用する入れ歯では、金属アレルギーを発症することがあります。・使用方法などにより、破損することがあります。
・シリコン義歯は数年に1度シリコンの張り替えが必要になります。
・定期的な検診・メンテナンスが必要です

この記事は、まつうら歯科・こども歯科(大阪市の歯医者)の歯科医師が監修しています。個々の症状や治療の適否については、直接ご来院の上ご相談ください。

write:2026.8.10

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