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上唇小帯が長いとどうなる?子どもの歯並びや発音への影響を解説|【まつうら歯科・こども歯科】あびこ駅徒歩3分|大阪市住吉区

上唇小帯が長いとどうなる?子どもの歯並びや発音への影響を解説

上唇小帯が長いとどうなる?子どもの歯並びや発音への影響を解説

「うちの子、上唇小帯が長いって言われたけど、放っておいて大丈夫?」
お子さんの1歳半検診、3歳検診や小児歯科の受診時に、こういった指摘を受けて不安に思う保護者の方は多くいらっしゃいます。

今回は、「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」が長い・太いとどんな影響があるのか、治療は必要なのかについてわかりやすく解説します。


上唇小帯とは?

上唇小帯とは、上の唇と歯ぐきをつないでいる筋のような組織です。
鏡の前で上唇をめくると、前歯の上あたりにすじが見えると思います。これが上唇小帯です。

誰にでもあるものですが、人によって長さや太さ、付着する位置が異なります。


上唇小帯が長い・太いと起こること

前歯のすきっ歯になりやすい

上唇小帯が太くて前歯の間まで伸びていると、永久歯の前歯が生えてきたときに隙間ができやすくなります。
これは「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼ばれ、将来的な歯並びや見た目に影響を与える可能性があります。

歯列矯正の妨げになることも

歯列矯正時に、太い上唇小帯が間にあるとは歯列矯正の妨げになることがあります。
このような場合、矯正治療とあわせて小帯の処置が検討されます。

唇の動きや発音に影響するケースも

上唇の動きが制限され、口元の表情に影響することもあります。


切除が必要かどうかの判断基準

上唇小帯が長いからといって、必ずしも切除が必要なわけではありません。

判断のポイントは以下の通りです:

  • 永久歯が生え揃っても前歯のすき間が閉じない

  • 小帯が前歯の間に食い込んでいる

  • 歯列矯正で前歯の移動が妨げられている

  • 唇の動きに問題がある

これらに当てはまる場合は、小児歯科や矯正専門医と相談し、切除を検討することがあります。


上唇小帯の切除ってどんな治療?

処置は比較的シンプルで、局所麻酔をして小帯を切除するだけの日帰り手術です。
メスやレーザーを用いて行われ、処置時間は10〜15分ほど。

痛みやダウンタイムは?

処置中は麻酔が効いているため痛みはほとんどありません。
術後数日は腫れや違和感がありますが、通常は数日〜1週間で落ち着きます。


よくあるご質問

Q. 自然に治ることはありますか?

A. 乳歯の段階であれば、永久歯が生えてくるにつれて小帯が上に引っ張られ、自然に影響がなくなることもあります。
そのため、すぐに切る必要がないケースも多いです。

Q. 矯正で治すだけではダメですか?

A. 軽度のすきっ歯であれば矯正のみで改善できることもありますが、小帯が大きく関与している場合は切除が必要になることもあります。


まとめ

上唇小帯が長い・太いといっても、すぐに治療が必要とは限りません。
お子さまの成長や歯の生え変わりを見ながら、必要に応じて歯科医師の判断を仰ぐことが大切です。


お子さまの口元が気になる方はご相談ください

当院では、小児歯科・矯正歯科の視点から、お子さまの歯並びや上唇小帯の状態を丁寧に診断しています。
「このままで大丈夫?」「切るべきか迷っている」など、少しでも不安のある方はお気軽にご相談ください。

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