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セラミック治療について|【まつうら歯科・こども歯科】あびこ駅徒歩3分|大阪市住吉区

セラミック治療について

1,はじめに

歯科治療の中でも、審美性や耐久性の面で注目されている「セラミック治療」。 近年、見た目の美しさだけでなく、機能性や健康面を考えてセラミック治療を選ぶ方が増えています。 この記事では、セラミック治療の基本について各ポイントを詳しくご紹介します。

 

2,セラミック治療の概要

セラミック治療とは、詰め物や被せ物にセラミック素材を使用する歯科治療のことを指します。 セラミックは陶器と同じような素材で、天然の歯に近い色や質感を再現できるため、 見た目が自然で美しい仕上がりになります。

また、セラミックは金属を含まないため、金属アレルギーのリスクがなく、 体に優しい素材としても知られています。ただし、メタルボンドは金属フレームを使用しているため、金属アレルギーの方には適しません。そのため、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。

 

 

3,セラミック治療の種類

 

  • e-max

e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスセラミックという素材で作られたオールセラミックの一種です。透明感が高く、特に審美性が求められる部位に適しています。

 

天然歯と同じように光を反射・透過するため、自然な輝きとツヤを再現でき、周囲の歯とよくなじみます。特に光が当たった際の透け感が自然で、違和感のない美しい仕上がりになります。

 

また、e-maxの強度は約400MPa(メガパスカル)で、これは天然歯のエナメル質(約350〜450MPa)とほぼ同じ強さです。硬すぎず適度な柔軟性を持つため、噛み合わせたとき歯や被せ物の負担を軽減し、長持ちしやすいのも特長です。

 

  • フルジルコニア

フルジルコニアは、すべてジルコニア(酸化ジルコニウム)で作られた詰め物や被せ物のことを指します。ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるほど高い強度を誇り、特に噛む力が強くかかる奥歯の治療に適した素材です。

 

フルジルコニアの最大の特長は、非常に高い耐久性です。一般的なセラミック素材や天然歯のエナメル質と比べても、フルジルコニアの強度は約800〜1200MPaと圧倒的に高く、割れにくく長持ちしやすい素材です。

 

透明感はe-maxに比べるとやや低いものの、耐久性を重視する方におすすめです。

 

  • ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは、強度に優れたジルコニアを基盤に、自然な美しさを持つセラミックを焼き付けた被せ物です。白く透明感があり、光を通しながらも高い色の遮蔽効果を発揮します。そのため、変色した歯にも美しく対応し、自然で美しい仕上がりを実現します。

 

ジルコニアセラミックは、通常のセラミックの約10倍の強度(1,000MPa前後)を持ち、奥歯にも適した耐久性があります。そのため、噛み合わせの力にも耐え、割れるリスクを減らすことができます。

 

さらに、ジルコニアセラミックは金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきの黒ずみや金属の溶け出し(ブラックマージン)の心配もありません。身体にやさしい素材であることが、大きな利点です。

 

ジルコニアセラミックは、強度、審美性、安全性を兼ね備えた理想的な歯科材料で、前歯や奥歯の治療に適しています。

 

  • メタルボンド

    メタルボンドは、金属の土台にセラミックを焼き付けた被せ物で、強度と審美性を兼ね備えた治療方法です。内側に金属を使用し、外側にセラミックを焼き付けることにより、金属の強度とセラミックの美しさを両立させています。

 

金属部分は非常に高い強度を持っており、奥歯や強い噛み合わせ力がかかる部分に適しています。そのため、割れにくく、長期間の使用にも耐える特長があります。一方で、外側のセラミックは天然歯に近い色合いと透明感を持ち、非常に自然な仕上がりになります。特に前歯に使用する場合、周囲の歯とよく馴染み、目立たず美しい印象を与えます。

ただし、金属を使用しているため、金属アレルギーがある方には適さないことがあります。金属アレルギーが気になる方には、e-maxやジルコニアなど、金属を使用しない素材を検討することをお勧めします。

 

 

4,セラミック治療のメリット

 

  • 自然な見た目

セラミックは天然の歯に近い透明感や質感を持ち、周囲の歯ともなじみやすいため、治療後も違和感が少なく、自然な仕上がりになります。特にe-maxやジルコニアセラミックは光の透過性が高く、前歯などの審美性が求められる部位に適しています。また、患者様の歯の色に合わせて細かく調整できるため、「いかにも人工的な白さ」ではなく、本来の歯に近い美しい色合いを再現できます。

 

  • 金属アレルギーの心配がない

従来の銀歯(メタルインレーやメタルクラウン)などの金属製の詰め物や被せ物は、長期間使用することで金属イオンが溶け出し、体内に取り込まれることで金属アレルギーを引き起こす可能性があります。これにより、口内の炎症や皮膚の湿疹、かゆみなどの症状が現れることがあります。

 

セラミックは基本的に金属を一切使用しないため、金属アレルギーのリスクがなく、アレルギー体質の方でも安心して使用できます。ただし、メタルボンドは内側に金属を使用しているため、金属アレルギーの方には適さない場合があります。金属アレルギーが心配な方は、e-maxやフルジルコニアなどの金属を使用しないオールセラミックの選択をおすすめします。

 

  • 二次虫歯になりにくい

セラミックの表面は非常に滑らかで、プラーク(歯垢)や細菌、食べカスなどの汚れが付着しにくい性質を持っています。そのため、銀歯やCAD/CAM冠(コンピューターによる設計・加工で作られるハイブリッドレジン製の被せ物)などの金属製やプラスチック系の詰め物や被せ物に比べて、虫歯や歯周病のリスクを低減できます。

また、セラミックは歯との接着性が高く、特殊な接着剤を使用することで歯との隙間ができにくくなります。銀歯の場合、経年劣化によって詰め物や被せ物の周囲にわずかな隙間ができ、そこから細菌が侵入して二次虫歯になりやすいですが、セラミックはしっかりと密着するため、そのリスクを大幅に軽減できます。

 

  • 経年劣化で変色しにくい

銀歯やレジン(プラスチック)製の詰め物は、時間が経つと金属が錆びたり、レジンが変色したりして審美性が損なわれることがあります。特にレジンは水分を吸収しやすく、コーヒーや紅茶、タバコのヤニなどの着色汚れが付着しやすいため、数年で黄ばみが目立つようになります。

 

一方、セラミックは水分をほとんど吸収しないため、長期間使用しても変色しにくいのが特徴です。特にジルコニアは耐久性が高く、色の変化がほとんどありません。e-maxも透明感が高く、美しい状態を維持しやすいため、長期間にわたって自然な白さを保つことができます。

 

また、表面が滑らかで汚れが付きにくいため、着色汚れが蓄積しにくく、定期的なクリーニングを行うことでより長く美しい状態を維持できます。

 

 

5,セラミック治療のデメリット

 

  • 割れる可能性がある

セラミックは金属と比較すると硬くてもろい性質を持っているため、強い衝撃を受けると割れる可能性があります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は注意が必要です。

 

強い力がかかると、セラミックが欠けたり割れたりするリスクが高まるため、奥歯の治療には強度の高いジルコニアを選択することも検討されます。また、治療後に歯ぎしりや食いしばりが見られる場合は、ナイトガード(就寝時のマウスピース)を装着することでセラミックの破損を防ぐことができます。

 

さらに、噛み合わせの調整も重要です。治療後に噛み合わせが強く当たる部分があると、割れやすくなるため、歯科医が慎重に調整を行います。定期的な検診を受け、噛み合わせの状態をチェックすることで、より長持ちさせることができます。

 

  • 歯を削る量が少しだけ多くなる

セラミックの被せ物は、耐久性と審美性を確保するために一定の厚みが必要になります。そのため、銀歯に比べて歯を削る量が少しだけ多くなる傾向があります。特に神経を残す治療の場合は、削る量を最小限に抑える工夫をしながら治療を進めますが、症例によっては神経を保護するための処置が必要になることもあります。

 

  • 費用が高い

セラミック治療は、審美性や耐久性に優れた素材を使用するため、自由診療(保険適用外)となります。そのため、銀歯やCAD/CAM冠に比べると費用が高額になります。

 

治療費は使用するセラミックの種類や治療方法によって異なりますが、1本あたり数万円~十数万円の費用がかかることが一般的です。しかし、セラミックは変色しにくく、長期間使用できるため、長期的に見れば再治療の回数を減らせる可能性もあります。

 

 

6,セラミック治療が向いている人

 

  • 銀歯を白くしたい人

過去に虫歯の治療で銀歯を入れたけれど、見た目が気になるという方には、セラミック治療がおすすめです。

 

銀歯は保険適用のため費用が抑えられるメリットがありますが、見た目が目立ちやすく、笑ったときに気になるという方も少なくありません。セラミックに交換することで、天然歯に近い白さを再現でき、治療跡が目立ちにくくなります。

 

また、銀歯は経年劣化で変色したり、金属イオンが溶け出して歯茎が黒ずむことがあるため、長期的に美しい口元を維持したい方にもセラミック治療は適しています。

 

  • 金属アレルギーがある人

セラミックは金属を一切使用しない素材のため、金属アレルギーのある方でも安心して使用できます。(※メタルボンドは金属を使用しているため、金属アレルギーの方には適しません。)

 

金属の詰め物や被せ物を長期間使用していると、金属イオンが溶け出し、体内に取り込まれることでアレルギー反応を引き起こすことがあります。金属アレルギーの症状は口内の違和感、歯茎の炎症、肌荒れ、手足のかゆみなど、全身に現れる場合もあるため、注意が必要です。

 

金属アレルギーの方はもちろん、将来的に金属アレルギーを発症するリスクを避けたいという方にも、セラミック治療はおすすめです。

 

  • 見た目を重視したい人

前歯などの目立つ部分をできるだけ自然な見た目に仕上げたい方には、セラミックが最適です。

 

セラミックは光を適度に透過するため、天然の歯に近い透明感を再現でき、色合いの調整もしやすい素材です。そのため、治療した歯が他の歯と馴染みやすく、違和感のない仕上がりになります。

 

  • 自分の歯を長く残したい人

むし歯を繰り返すと、そのたびに治療が必要になり、歯を削る量が増えてしまうため、最終的には歯の寿命が短くなってしまいます。

 

セラミックは、歯との接着性が高く、隙間ができにくいため、詰め物や被せ物の間に細菌が侵入しにくく、二次虫歯になりにくいというメリットがあります。

 

また、セラミックの表面は滑らかで汚れが付きにくいため、プラークが溜まりにくく、歯周病のリスクも低減できます。そのため、将来的に自分の歯をできるだけ長く残したいと考えている方に適しています。

 

さらに、銀歯やプラスチック素材(レジン)の詰め物は、時間とともに劣化しやすく、頻繁に交換が必要ですが、セラミックは耐久性が高く、適切なメンテナンスを行えば長持ちするため、長期的に見て歯を守ることにもつながります。

 

 

7,まとめ

セラミック治療は、見た目の美しさだけでなく、金属アレルギーの心配がないことや、汚れが付きにくいといったメリットもあります。一方で、費用面や割れやすさなどのデメリットもあるため、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。

 

当院では、患者様に安心して治療を受けていただくために、歯科技工士による補綴(ほてつ)カウンセリングを行っています。

 

「どんな詰め物や被せ物が自分に合っているのか分からない」「治療の前にもっと詳しく説明を聞きたい」「先生には聞きづらいことがある…」そんなお悩みがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

補綴カウンセリングでは、詰め物や被せ物の種類や特徴を分かりやすくご説明し、それぞれのメリット・デメリットをきちんとご理解いただいたうえで、患者様と一緒に最適なものを決めていきます。当院が一方的に決めるのではなく、患者様ご自身が納得したうえで治療を進められるように、丁寧にサポートいたします。

 

また、患者様の今までの歯に関するお悩みをお伺いし、その原因を一緒に探りながら、理想のお口の状態を目指していくことも大切にしています。補綴カウンセリングでは、単に補綴物の説明をするだけでなく、お悩みの根本的な原因を考え、それが再発しないための対策を患者様と一緒に考えることを重視しています。

 

「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思うようなことでも、どうぞ遠慮なくお話しください。皆様が安心して治療を受けられるよう、スタッフ一同しっかりと寄り添いながらお手伝いさせていただきます。

 

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